グローバル化によって「ぽっちゃり」が生きやすくなったと思う。
~目次~
- 0. #アフターコロナとグローバリズムの衰退
- 1. オシャレな「ぽっちゃり」女子が増えたと思う
- 2. 10年前:AKB48化する女子たち
- 3. 10年前:地味だった「ぽっちゃり」女子
- 4. ここ10年で外国人が増えた「ぽっちゃり」への恩恵
- 5. 渡辺直美の役割
0. #アフターコロナとグローバリズムの衰退
で、Twitterを見ていると、やはり今はコロナの話題でいっぱいですね。
その中で個人的に目を引いたのがアフターコロナの文脈で語られる、グローバリズムの弊害と衰退です。
- 全世界が市場主義に基づき動いていくことで、文字通り海の外の国々に頼らざるを得ない世界になった。そうしてモノの行き来が多くなるのに伴い、人の行き来も増えていった。
- 平常時は、グローバリズムの恩恵にあずかって、安いものをたくさん供給できて、豊かな社会になる。
- でも今みたいな全世界的な混乱状況になると、皆一緒にダメになる。
▶この教訓を生かして、今のコロナ騒動が終息したら、自国の事は自国で賄えるような体制に各国移行していくだろう。人も行き来しなくても良いような労働体制(リモートワーク)が本格的に構築されていくだろう。
……いくつかのツイートを見るに、「グローバリズムの弊害」「グローバリズムの衰退」とは、こういうことでしょうか。
ふむ、確かにって感じですが、でも今回私はこのことについて深堀しません。これは単なる導入です。(長)
こうしたtweetをきっかけに、私は自分の肌感に基づき「グローバルリズム」について思いを巡らせてみました。そこで気が付きました。私がティーンエイジャーの頃よりも、「ぽっちゃり」女子が増えたなって。
1. オシャレな「ぽっちゃり」女子が増えたと思う
※本題に入る前に、言っておくのですが、私が「ぽっちゃり」に「」を付けるのは、私自身は多くの場合、ぽっちゃりだなんて思っていないからです。てか標準体型じゃねって思っています。でも、世にあふれる既存メディア(ファッション雑誌やTV)では、こうした標準体型と思われる人でさえ「ぽっちゃり」と形容されることが多々あります。だから、今回の記事では「ぽっちゃり」と表記していきます。
これは2019年6月初夏の、とある日曜日のこと。街を歩いていると、多分大学1年生くらいだと思うんだけど、ノースリーブで堂々と腕をみせて歩いている子がいました。
健康的で、太っているという印象は受けませんでした。でも、多分私が彼女くらいの年齢なら見せるのに躊躇するだろうな……ってくらいの二の腕の太さでした。
その子はTWICEぽいメークをしていて、同じようにオシャレしているお友達と、スタバ飲み飲み、キャッキャしながら歩いていました。
・・・それがどうしたの?って思う方もいるかもしれません。でも私からすると、凄く驚くべきことでした。私があの子ぐらいの時(約10年前)は、本当にほっそいコぐらいしかノースリーブなんて着ていなかったからです。
2. 10年前:AKB48化する女子たち
私があの子くらいの年齢だった頃、当時はAKB48全盛期手前で、「アイドル」という存在がグッと身近になってきた時代でした。TVではAKBやKARA、少女時代といった細身のアイドル達を目にすることが多くなり、特にAKB48は、当時の同年代の男子達に絶大な人気を誇っていました。
男子にとっての理想の女子がAKB48になったからでしょうか、それに連動するかのように、周りの女子たちの外観はAKB48みたいになっていきました。
具体的には、ぱっちり二重と細い身体(多分BMI18以下くらい)。この2つを満たしながら、周囲の女子たちは華やかにAKB48化していくのでした。
3. 10年前:地味だった「ぽっちゃり」女子
で、当時の私はというと、BMI22の標準体型でした。
痩せてはいないし、周りと比べると少し太いのかなって思うけれど、健康診断で引っかかったこと無いし、高校までずっと体育5だったし、今の体で不自由ないし、痩せなくていいや~って感じでした。
でも、大学に入り、高校時代よりもメークにファッションに色めき立つ同年代女子を目の当たりにするうちに、自分の体が段々と恥ずかしくなってきました。
だから、夏でもゆったりした長袖を着たり、薄めのカーディガンを羽織ったり……。本当は半袖シャツとか着てみたかったけれど、恥ずかしくて、ずっと肌を隠す服装をしていました。
勿論、私みたいな「ぽっちゃり」女子が他にもいなかったわけではありません。AKB48女子が量産されていく中でも、私みたいに標準体型のままでいいやって人は、フツーにいました。でもみんな、色を纏っていませんでした。要するに、地味でした。
「あの服を着たい」<「でも私が着たら恥ずかしい」
多分みんな、私と同じ理由です。
約10年前の「ぽっちゃり」女子の多くは、このロジックの上に服選びをしていたと思います。
4. ここ10年で外国人が増えた「ぽっちゃり」への恩恵
▲参考『インバウンドコト消費ラボ』https://chibra.co.jp/taiken/hounichi-year-trend/#i
ここ10年で外国人(中国系&韓国以外)がすごく増えましたよね。
特に都市部のコンビニでは、浅黒い肌の店員さんを見かけることが多くなりました。又、外国人旅行者も、街でよく見かけるようになりました。
▲参考『インバウンドコト消費ラボ』https://chibra.co.jp/taiken/hounichi-year-trend/#i
労働者・旅行者共に外国人が増え、日常的に外国人と接することが増えた日本社会。グローバルな風を肌で感じる社会の中で、外国人に対する配慮が日本の一般市民にも求められるようになっていきました。
じゃあ、その「配慮」とは何だったのか。それは、「おもてなしの心」みたいな特殊なものだけでなく、広く、外国人的な感覚への理解も含まれていたんじゃないかと思います。その「感覚」の中に含まれていたのが、体型に対する感覚です。
外国人にも、細い人、標準体型な人、太っている人、いろんな体型の人がいます。(日本よりも「細い人」の人口は少ないのだろうけれど……)
でも日本と大きく違うのは、標準体型の人でも太っている人でも、夏には堂々と半袖を着たりノースリーブシャツを着たりしているということです。そして周囲も、細くはない体で、堂々と肌見せしている彼女たちに対して、「あんなみっともない服装して…」という様な、軽蔑の視線を送りません。というか、フツー過ぎて関心がないのでしょう。
「デレビに出ている人みたいに細くなくても、夏は肌を見せていいんだ。」
「モデル体型じゃないけど、ノースリーブを着て何が悪いの?」
こうした体型に関する外国人的な理解(感覚)が、一つの価値観となって、日本人の間でも浸透していったのだと思います。
5. 渡辺直美の役割
いやもう言わずもがななんですが、渡辺直美さんが、日本人女性の「美」の価値観へ与えた影響は大きかったと思います。
だってこの方は、一般的な価値観ではイケてなかったはずのおデブな体型で、ファッションリーダーになったんだから。
彼女の存在によって、
「アイドル体型じゃなくてもオシャレはできる!」
「自分に自身もっていいんだ!」
「オシャレはしちゃったもん勝ちだよね!」
という”bodypositive”な価値観を得られて前向きになれた女性は沢山いたでしょうね。なんてったって、900万人超もインスタフォロワーがいますしね。
・・・まあとにかく、クローバリズムによって日本人が国内で外国人と触れる機会が増えたおかげで、又、渡辺直美のようなスターが生まれたことで、日本人女性の「美」への考え方は確実に変わったと思うし、それによって、かつては「ぽっちゃり」と言われた標準体型女子も、とても生きやすくなったと感じた――それが私が今回言いたかったことです。
・・・・・・
今日もブログを読んでくださり、ありがとうございました!
明日からまた一週間が始まりますが、ダルいですが、頑張りましょうね^^*
ではでは~